こんにちは。アラフォーワーママのミドリです。
今日は、子どもの絵の面白さについて、あつ~く語ってみようかなと思います。
完全に、ある本の受け売りなんですけど。
でも、その本を読んで、目から鱗が10枚ぐらい落ちた!
そして、娘の絵を見直してみたら、出るわ出るわ、お宝がザックザク~♪
今では1~3歳児が描く絵のとりこです♪
皆さんにもこの楽しさを、ぜひ知ってもらいたいです。
ちなみに、ワーママが読んだ本は『お絵かきの想像力』(皆本二三江)です。
著者は、長年にわたり世界中の子どもの絵を研究してきた専門家。
絵の発達は万国共通、男の子と女の子は大事にしているものが違うから絵も異なる、絵から「視覚型」「触覚型」など認知タイプがわかる、単なるイタズラに見えるグチャグチャ描きにも意味がある、などなど、これまで全く知らなかった子どもの絵の特徴を知ることができました。
この本は、こんな方にもぜひ読んでもらいたいです。
- 1歳~5歳のお子さんのパパママ
- 子どもの絵が下手だとお悩みのパパママ
- 子どもが描いた絵が単なるイタズラにしか見えない大人
- 子どもが描いた絵をもっと楽しみたい方
さて、ここからは、『お絵かきの想像力』に書かれていた内容で、娘の絵に見つけることができた特徴を紹介したいと思います。
子どもは生まれつき描き方を知っている!その練習方法も知っている!
お絵かきをはじめたばかりの子どもは、クレヨンなどを手に持ち、ひたすらグチャグチャグチャ~。
我が家の娘も1歳になったころ、クレヨンと画用紙を与えたら、ひたすらグチャグチャ~とやっていました。
大人からしたら、何の考えもなく描きなぐったように見える絵ですが、『お絵かきの想像力』の著者によると、子どもはあらゆる種類の線を自主練習しているのだそうです。
上の絵は娘が1歳4ヶ月の時、園のお絵かきの時間に描いたなぐり描き。
いろんな色のサインペンで左右に線を描いたり、上のほうでは大きく湾曲した線を描いています。
湾曲する線は、円を描くための練習なのだそうです。
子どもは「教えられなくても、どの子も同じような方法で描きはじめて、同じ道筋をたどって上達していく」、しかも「学習のしかたも知っている」。
これまで気にも留めていなかったグチャグチャ描きが、とても愛おしいものに見えてきませんか?
1歳児でも「文字」が書きたい
上の絵には、実は、もっとすごいものが隠れているんです。
『お絵かきの想像力』を読んでいなかったら、見逃してしまって、永遠に気が付かなかったであろう、娘の欲求です。
画用紙の下のほう。何やら黄色で数字の「4」のようなものが見えませんか?
そうなんです。実は、1歳児でも「文字」を書きたいという欲求があるのです。
下の絵は、やはり園でのお製作の時間に娘が作った作品です。
お花の真ん中の黄色い部分を見てみてください。
黒で描かれた、アルファベットの「M」「O」「I」「L」と数字の「4」のようなものが見えませんか?
「O」や「I」は、数字の「0」(あるいは「6」?)や「1」かもしれません。
娘は数字もアルファベットも1歳0ヶ月の時には見分けられていましたので、どちらも可能性としてはあります。
「単なる偶然でしょ?」と捉える人のほうが多いと思います。
でも、『お絵かきの想像力』の著者、皆本氏によると、1歳の子どもでも文字を書くことに興味があって、大人の真似をして書いてみる子が実際にいるのだそうです。
本の中でも、アルファベットの「M」が書かれたなぐり描きが写真と一緒に詳細されていました。
つまり、うちの子が特別なのではなく、機会さえあれば、それぞれの発達の段階でどの子でも見られる現象なのです。
子どもの絵には世界共通の「基本の形」が描かれる
世界中の子どもの絵に見られる形だそうです。
このような形を探しながら自分の子どもの絵を見たら、もっとずっと子どもの絵を楽しめると思いませんか?
なが~く楽しむためにも、お座りができるようになった赤ちゃんには、どんどんクレヨンなど(もちろん、なめても安全なもの)を握らせて、お絵かき楽しませてあげたいものですね。
完全な円を描くのは子どもにとって大仕事
丸を描くのって、大人にはとても簡単なこと。
でも、小さな子どもにとって、描きはじめと描きおわりがピシッとつながった円を描くのはとても難しい。
だから、子どもは完全円を描くために、自主練を重ねるのだそうです。
子どもって本当にすごい!
娘もずいぶん長い間、不完全な円をたくさん描いていましたよ。
ところどころに、閉じた円を描こうとしている痕跡が見て取れます。
なんとなく円になっているものも出てきました。でも、まだまだですね。
でも面白いのは、円のようなものにしっぽのようなものが生えている絵があること。
この絵も園のお製作で描いたもの。受け取ったのはずっと後のことなので、何を描いたのか意図を聞くことはできませんでした。
でも、オバケが大好きな娘のことだから、オバケを描いたのではないかなと思います。
左側には青で「歩いている人」のようなものが。親の欲目が過ぎますかね?
3歳1ヶ月にして、やっと完全円が描けるようになりました!
しかも、円の中には、目・鼻・口が登場!
こうなると楽しみなのは「頭足人」の登場です。
最高に神秘的な「頭足人」!
「頭足人(とうそくじん)」ってご存知ですか?
頭から直接手足が出ている絵のこと。
一時期しか見られないとても貴重な、可愛らしい絵なのだそうです。
この頭足人には謎が多い。
どうして世界中の子どもたちが、同じような発達段階で、このような絵を描くのか意見が分かれるようです。
『お絵かきの想像力』の著者も、本の中で、頭足人の謎に迫ります。
著者曰く、頭足人は「子どもが記憶している遠い過去の自分」ではないかと。つまり人類が四つ足歩行していた時代の正面像、あるいはママのお腹の中にいた時の受胎1ヶ月の時期の姿?生物の進化の歴史を再現しているのだとか。
うわ~、もう神秘的過ぎて、子どもの絵に畏敬の念すら覚えます。
我が家の娘は現在やっと顔を描き始めたところ。
頭足人の出現する日が楽しみです♪
子どもは生まれながらに抽象画家?
『お絵かきの想像力』の著者は、人間の抽象表現の原点は「なぐりかき」と呼ばれる段階の幼児画の中にあると言います。
上の絵は、自宅で娘と一緒にお絵かきしているとき、娘が描いた「雷」。この絵を描いた日の3~4ヶ月前のことです。真夜中に突然の閃光とともに雷の轟が聞こえて、娘とワーママの二人でびっくりして起きてしまったことがありました。
娘はその夜のことを鮮明に覚えていて、ことあるごとに「かりなみ(雷の言い間違い)、こわかったね~」と言っていたのです。この日は、黙々といろんなお絵かきをしていたのですが、黒と黄色の縦線で描いた上の絵を見て、「これなあに?」と聞いてみたところ、「かりなみ」「さっき(以前の意味で使っている)、こわかったね」と説明してくれました。
ちなみに、娘は「雷」そのものを見たわけではなく、「雷」の姿かたちを知っているわけでもありません。完全にイメージで描いている。
おそらく黒は「夜」、黄色は「稲妻」、青は「雨」。
こちらは、娘が「音楽」を描いたもの。
『お絵かきの想像力』を読んだ直後だったので、ワーママは「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」状態でした。
テレビドラマのちょっと悲しそうな、でも未来に希望も持てそうな、なんとも言えない曲が流れていたんです。
お絵かき中の娘がテレビのほうに目を向けることはなかったので、お絵かきに集中しているのかと思っていたんです。
そうしたら、「かけない、かけない」と小さな声でブツブツ言うのが聞こえてきました。
ワーママ「何が描けないの?」
娘「おんがく」
ワーママ「へ?(今、音楽って言った???)」
あわてて
ワーママ「大丈夫、大丈夫、音楽には形がないから、
自由に描いていいんだよ(こんな言い方でいいのかな???)」
その後、娘が仕上げたのが上の絵だったというわけです。
確かに、トントントンっというようなリズムだった!
『お絵かきの想像力』を読んでいなかったら、日付なんてメモしないし、何を描いたかも理解できずに、しばらくしたら、ゴミ箱行きになっていたかもしれません。
そんなもったいないことしなくて、あ~よかったあ
最後に
『お絵かきの想像力』を読んで思ったこと。
- 子どもの絵には、そのように描く理由がある。
- 大人の目で見て、勝手に「上手・下手」の評価をしてはいけない。
- 見たものを見たように描く、いわゆる「写実画」だけが絵ではない。
- 大人の価値観で、子どもが自分の内面から湧き上がる欲求をつぶしてはいけない。
自分の子どもの絵に、人類の進化の歴史が見て取れるなんて思いもしなかったです。
そんな壮大な見方でなくても、子どもの絵には子どもを知るためのヒントがいっぱい。
そのことを知っただけで、これまでの10倍は娘の絵を楽しむことができています。
小さなお子さんがいるご家庭、保育園や幼稚園、小学校の先生にもぜひ読んでもらいたいです。