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『育てにくい子と感じたときに読む本』(佐々木正美)を読んで何か救われた

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こんにちは。アラフォーワーママのミドリです。

『育てにくい子と感じたとき読む本』を読みました。子育てのバイブル『子どもへのまなざし』の著者、佐々木正美先生がたくさんの子育ての悩みに答えてくれる本です。

佐々木正美先生の本は、他にも『子どもの心の育て方』など読んだことがありますが、温かい言葉で子育て中のママたちを励まし、導いてくれます。

我が家の娘は「育てにくい子」かもしれない疑惑

現在3歳1ヶ月の娘は新生児の頃から何かと手がかかる子でした。とにかく寝てくれない。これが一番の悩み。抱っこかおんぶをしていれば、寝てくれるのですが、下ろしたらすぐに目が覚めて泣くというのが、1歳半過ぎるまで続きました。

まわりには生後数ヶ月からベビーベッドに寝かせるとひとりで寝てくれるなんて子もいました。そういう話を聞くたびに、「もしかしてうちの子育てにくい子?」という疑惑が浮かんでは消し浮かんでは消しの繰り返し。

疑惑は消えたのではなく、意識的に消してきました。だって、「育てにくい子だな〜」なんて思いながらの子育ては辛いじゃないですか。娘もレッテルを張られるのは嫌だろうし。

3歳になった今、育てにくさを強烈に感じることは減ったものの、いまだに「ママにやってほしい」「ママしかイヤだ」ということが多く、疲れてしまうことも。

「育てにくい子」という言葉自体は忘れていたのですが、本書のタイトルを見て久々にあの日々を思い出し、読んでみることにしました。

手のかかる子には、できるだけ手をかけてあげよう

子どもはかわいいものですが、あまりにも手がかかるとうんざりしてしまうこともあります。早く手が離れてくれればなぁなんて、思ってしまうこともしばしば。

でも、佐々木先生が言うには、手のかかる子や要求の多い子は蘭や菊の花のようなもの。手をかければ大輪の花を咲かせるのだそうです。人間の場合は、自立心や自己肯定感、思いやりの心などにしっかりとつながるようです。

自立した子、思いやりのある子を育てたいと思ったら、まずは親が子どもの願いをかなえてあげることが大事。抱っこをして欲しいというなら抱っこしてあげるし、遊んで欲しいなら一緒に遊んであげるなどなど。手のかかる子にはできるだけたくさん親の手や心をかけてあげるといいのだそうです。

手のかかる子は欲しいものは欲しいと言える、強い子

まったくなかった視点です。妊娠中、ワーママは娘にはちゃんと自己主張できる子になってほしいと思っていました。でも、どうやったらそうなるのかは不明のまま。ところが、本書で次のような部分を読んで目から鱗が落ちました。

親というのは不思議なもので、手のかからない子には手をかけなくなってしまうものなんですね。手のかかる子たちは、親の手が伸びるような、そのようなふるまいをしてくれるのです。自ら必要なものを手に入れる努力をしているとも言えるのです。欲しいものを欲しいと言える、強い子なのです。(p.346-347)

な〜んだ、娘は0歳児の頃からしっかりはっきり自己主張していたんだ!欲しいものを欲しいと言える、強い子なんだ!とてもうれしくなりました。

子どもの願いをかなえてあげるのは「甘やかし」ではない

甘やかすと「調子にのる」「自立できない」「ダメ人間になる」というのは間違った認識。

佐々木先生の定義では、「甘やかす(過保護)」というのは「子どもの願いをできる限りたくさんかなえてあげること」を意味します。親が望むものだけを与えるのは「過干渉」です。先生曰く、「その子がしてほしいと願うことなら、何をどのくらいやってあげてもいい」し、物質的、金銭的に満たすのではなく「親の体と心と時間をできる限り子どものために割く」のがいいのだそうです。

ワーママは3人姉妹の真ん中、しかも下の妹とは年子ということもあり、親に十分甘えた記憶がありません。その反動もあって、娘にはかなり甘々な親ですが、「親の体と心と時間を割く」という部分に気を付けて、娘の願いをかなえてあげようと思います。

「甘やかす」ときの注意点

  • 面倒がらずにやってあげる
  • イヤイヤやらない
  • 時間の「長さ」より「質」が大事
  • その子にとって、必要なときに、必要な量だけ、手をかける

子どもの要求は、その内容も度合いも、一人ひとり異なるはず。娘は手がかかるほうの子どもだと思いますが、それは娘の要求の度合い(頻度?しつこさ?)が他の子よりも強いように見えるからなんだと思います。「ここまでやってあげたんだからいいでしょ?」とか「もう3歳なんだから」というのは大人の側の言い分であって、娘にとったらまだまだなんですよね。

ちなみに、今朝も「保育園行きたくない~」とブツブツ言っていましたが、頭ごなしに否定はせず、「ごはん食べさせて~」と言われれば「いいよ~」と明るく応じ、いろいろ励ましながら準備だけは済ませ、自分で玄関まで行けるように促しました。今日は、娘に言われる前に「抱っこして行こうか?」と声をかけ抱っこしてあげました。歩いている途中で「保育園は大好きじゃない~」と耳元でブツブツ言う娘に、「そうか、いつも保育園に頑張っていってくれているんだね~、ありがとうね。ママもお仕事がんばるね」と声をかけると、そこからブツブツ言うのをやめて、お別れする時も笑顔でした♪

佐々木先生が書かれていたことを実践したら、即効果があってびっくりですね。今後も忘れずにやってみようと思います。

子育ての楽しみは待つ楽しみ

こんな風に思えたら、育児もだいぶ楽になりますよね。娘が生まれた時から今に至るまで、数々の楽しみがありました。いつ寝返りするかな、いつお座りできるようになるかな、いつママって呼んでくれるかな、などなど、とても楽しみでした。

中には、あまりのんびり気分で待てないこともありました。他の子たちが「ママ」と言えるのに娘は言えないとか、2歳半過ぎてもトイレでおしっこしてくれないとか。言葉の発達やトイレトレーニングなんて、それほど心配しなくてもいことなのに、他の子と比べては「早く早く」という気持ちが前に出てしまっていたかもしれません。

でも、佐々木先生曰く、そもそも比べることには意味がない。だって、一人ひとり発達の時期は異なるのだから。一律にできるようになることを願うのではなく、「できるようになる時期は自分で決めていい。それまで待ってあげるからね」と待ってあげることで、親子間の信頼関係も深まし、子育てが楽になるのだそうです。

これだけは読んでおきたい佐々木正美先生の著書

佐々木正美先生のおすすめ本 たくさんあるけれど特におすすめの本をご紹介します。

言わずと知れたバイブルです。子育てのマニュアル本ではなく、自分の子育ての軸をどこに置いたらいいかを決める上で指標になる内容だと思います。

乳幼児期から思春期まで、どの年齢の子どもがいても、響く内容だと思います。前半の内容はもちろんですが、後半の 「小学校の休み時間と放課後は、人生で一番大切なものを学ぶ貴重な時間です。」 「自分が他人にどう見られているのか、必死で探るのが思春期です。ずっと鏡を見ているのも、恋愛に夢中になるのも、必要なことなのです。」 「恋愛というのは、自分を愛する感情のこと。大失恋といっても、宝石をなくした程度のことです。」などの部分は、自分の少女時代のことに置き換えて、こういうふうに言ってくれる大人がいてくれたらどんなによかったか、という感じで読んでしまいました。

さいごに

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ワーママにとっての子育ては、「育ち直し」にもなっています。

ワーママの両親は、基本的には善良で、困ったときには助けてくれる頼りになる人たちです。でも、ワーママが子どもの頃、父は仕事で家にいないし、母はあまり感情のコントロールが上手ではない人でした。おそらく3姉妹の中で一番要求が強かったワーママの願いは、残念ながら十分にかなえられるということはありませんでした。

娘が生まれてからの3年間は、娘の要求にできるだけ応えることで、自分の子どもの頃の欲求不満が徐々に解消されてきたような気がします。

できれば自分のためにも、もっともっと娘に心と手をかけていきたいと思っています。そういう意味でも、佐々木正美先生の著書を読んでよかったな~といつも思うのです。

長文になりましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。